この眠気はまさか……!?と思ってオフィスの二酸化炭素濃度を計測した話
こんにちは!ASUE株式会社の広報担当のN村です。
さて、このブログを読んでる方のうちオフィスで働いてるよ!という方はどのくらいいらっしゃるでしょうか。
自由な働き方の選択肢が増えて、コワーキングスペースや在宅勤務、はたまたそもそも会社員ではなくフリーランスの方など、会社や決まったオフィスに縛られない生き方をしてる人も多くなってきているとは思いますが、まだまだ毎日出社して会社のオフィスで働いている!という方も多いのではないでしょうか。
かく言うASUEも、基本的にはみんな出社してオフィスでお仕事……というパターンが多いです。
※余談ですが、制度としては現在ないものの在宅等の働き方は要相談で可能となっております。
さて、ASUEでは2018年の頭頃からじわじわと社員が増えており、一年ちょっと前までは名古屋の本社オフィスでは8人が座れる机の島が2つと管理部の小さい島、役員デスクだけで足りていたのが、現在は机の島が3つになっております。共有スペース等の確保を考えると、これ以上机を増やすのは難しそうなので、だいぶオフィスが手狭に感じるようになりました。
そうして、その問題は引き起こされたのです。
オフィスの二酸化炭素、多すぎるのでは?説
ある春の日のことだった。
“春眠暁を覚えず”とはよく言ったもので、心地よい暖かい空気に昼間であってもわたしは眠気を感じていた。
時刻は午後16時。
まだ仕事中だ。眠ってしまったら、大変だ――。
ぐぅ……
※実際にこのような事実はございません。
人数が増えてからというものの、わたしは午後しばらく仕事をすると、耐えがたい眠気を感じることが多くなっていた。
元々、昼間、楽しいことがあろうが何があろうが、眠いものはとにかく眠い耐えられない、という眠気の権化として生を受けたわたしは、学生時代は多くの授業時間を眠りに費やした。夜は0時前後には寝ているし、朝も大して早く起きるわけではないのに、だ。
社会人になってからも、その気は続いていた。
しかし、最近はそれがあまりにもひどいのだ。
眠い。ねむい。ネムイ。NE☆MU☆I。
そんな中、わたしはとあるツイートを読んだ。
「オフィス内でどうしようもなく眠くなるのは、人がたくさんいて二酸化炭素濃度が上がるために起こる酸欠である。」――これだ!!!
※元ツイートが見つけられなかったので正確な内容ではありません。大体の記憶内容です。
眠くなるのって、人が増えたせいで二酸化炭素濃度が上がっているからなのでは!?!?
さらには、
朝早くや休日に出勤すると仕事が捗るのは電話がないからだと思っていたけど、二酸化炭素が低濃度だから……っていうのもあるのでは!?
という安江の仮説も飛び出したのである。
オフィス内の二酸化炭素濃度調査へ
眠いのは酸欠なのでは!?ということが社内でちらほら言われるようになったころ、経営陣が動いた。
そう、ASUE名古屋本社の二酸化炭素濃度を解き明かすため、アマゾンの奥地へと向かったのだ。
参考記事
coxfox 二酸化炭素濃度モニター
Amazon
これ、買っておいて!!!
あっ、そっちのAmazonですね。
斯くして、ASUEオフィス内での二酸化炭素濃度が測定されるようになったのである。
2019年4月10日(水) 天気: 雨
定時である18:30を過ぎたころ、オフィスに荷物が届けられた。二酸化炭素濃度計である。
開封後、測定を開始。
一日、社員のみんなが頑張った後のオフィスでは、二酸化炭素濃度1500ppmという数値をたたき出した。
ということで、夜届いた二酸化炭素濃度計で測定したところ、二酸化炭素濃度は約1500ppmでした。
気象庁のデータによると、現在の(気象庁の観測地点における)二酸化炭素濃度は420ppm程度ですので、そこと比較すると、かなり高い数値であることが判明しました。
3台の測定器を購入したので、オフィスの三か所に設置、電源につないで常に今の付近の二酸化炭素濃度がいくつかわかるようにすることにしました。
2019年4月11日(木) 天気: 晴れ
朝、出社後に二酸化炭素濃度を確認。約600ppm。
その後、窓を全開にして扇風機等を回すことで400ppm程度にまで低下。
寒かったため、低下後は窓を閉め放置。
11:00頃に900ppm程度までの上昇を確認。
翌朝、出社後に確認したときは昨晩からかなり低下して600ppm程度になっていました。
人の少ない今のうちに限界まで下げておこう!!!
という代表・安江の一言で窓を全開にし、社内に置いてあるサーキュレーターを回し始めました。
すると、10分程度で400ppm程度まで低下しました。
結構簡単に下がるじゃん……!
しかし、下がるのも早ければ上がるのも早く、窓を閉めた後は1時間程度で900ppm程までの上昇が確認されました。
法律で決まってるらしい?二酸化炭素濃度の管理
一日、換気をあまり気にせずに放置した後のオフィスの濃度は1500ppm程度であることは先ほどもご紹介しました。
さて、ここでわたしはとんでもない一文を見つけるのです。
参考記事
事務所衛生基準規則 第二章 事務室の環境管理(第二条-第十二条)
安全衛生情報センター
(換気)
第三条 事業者は、室においては、窓その他の開口部の直接外気に向つて開放することができる部分の面 積が、常時床面積の二十分の一以上になるようにしなければならない。ただし、換気が十分に行なわれ る性能を有する設備を設けたときは、この限りでない。
2 事業者は、室における一酸化炭素及び二酸化炭素の含有率(一気圧、温度二十五度とした場合の空気中 に占める当該ガスの容積の割合をいう。以下同じ。)を、それぞれ百万分の五十以下及び百万分の五千以下としなければならない。(中略)
(空気調和設備等による調整)
第五条
(中略)
二 当該空気中に占める一酸化炭素及び二酸化炭素の含有率が、それぞれ百万分の十以下(外気が汚染されているために、一酸化炭素の含有率が百万分の十以下の空気を供給することが困難な場合は、百万分の二十以下)及び百万分の千以下であること。
二酸化炭素濃度、上がりすぎないようにきちんと管理すべきらしい。
百万分の五千(= 5000ppm)以下という表記と百万分の千(= 1000ppm)以下という表記の二種類あって、どっちやねん……という気持ちになりますね。
知らなかった……。
換気する習慣ができました。
測定器を購入してからというもの、管理部メンバーは常に二酸化炭素濃度が確認できる位置にいるため、濃度が上がってきたところで(大体1000ppm弱)換気する――という習慣がつきました。
元々昼頃は換気、空気が悪いなと思ったら気付いた人が換気、という感じでゆるっと換気はしていましたが、換気すべきタイミングを可視化することができました。
例えば「定期的に換気しましょう!」とか「〇〇時と××時に換気しましょう!」とかは簡単に言えるけど、結局社内全体に習慣づくまでに時間がかかると思うんです。換気する人がいれば定期的にやりはするけど、その人が休んだり退職してしまえばやらない……なんてこともあると思います。
なので、測定器による可視化はとてもよかったのではないでしょうか。
気分の問題かもしれませんが、やっぱり換気した後の方がすっきりと仕事しやすい環境になっている気がします。
今回は導入後すぐに換気をこまめにするようになったので、計測した中で一番高かった時が約1500ppmでした。換気をちゃんとしていない職場であればもっと高いところもあるのかもしれません。
軽くネットで検索してみた感じでは、(ちゃんと確認したわけではないので信憑性はともかく)1500ppmくらいであれば人体や健康にに悪い影響が!といえるほどのものではないようですが、集中力や判断力が低下する……等はありえることみたいでした。
なので、今後も上がりすぎないようにしっかりと換気をして、より仕事しやすい環境を作っていきたいですね。
余談:その後の眠気
さて、当初の問題であったその後のわたしの眠気はどうだったかといいますと――二酸化炭素濃度が下がっても眠いときは普通に眠いので、わたしが悪いだけでした。
すみませんでした。
よく眠ってすっきりためには寝る前のスマホをやめるといいそうです。
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広報のN村
ASUE株式会社の広報担当・広報のN村。 2016年に彗星のごとく現れWebコーダーとして入社し、フロントエンドを担当した後、文才を見出され広報に異動する。業務中は大体鼻歌を歌っている。